紫外線治療

紫外線治療器(ナローバンドUVB)について

紫外線治療は、尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎といった治りにくい慢性疾患の治療に紫外線が有効であるということは分かっていましたが、紫外線には発がんやサンバーン等の問題があり、実用には困難なところがありました。そういった副作用を軽減し、治療効果が得られる波長(波長域310±2nm)だけを照射することのできるのがナローバンドUVBです。
現在、乾癬やアトピー性皮膚炎の外用療法だけでは改善されない症例に対して、医療用のランプを用いて紫外線を照射する治療法は十分に確立され、皮膚科診療で広く普及しています。
当院には全身型、および局所型の紫外線治療器(ナローバンドUVB)の2機がありますので、症状により治療器を使い分け紫外線治療を行うことができます。

また、紫外線療法は、以下の疾患については保険が適応されます。

  • ナローバンドUVB治療器(全身型)ナローバンドUVB治療器(全身型)
  • ナローバンドUVB治療器(局所型)ナローバンドUVB治療器(局所型)

乾癬

乾癬は、境界のはっきりした赤い発疹で、銀白色の鱗屑(かさかさとした暑いカサブタ)が付着しています。かゆみを伴うこともあります。症状は、慢性に機械的な刺激を受けやすい頭、肘や膝、腰回りなどに出来やすく、爪の変形や関節炎を伴うこともあります。
手のひら、足の裏に膿疱ができる掌蹠膿疱症も乾癬の類縁疾患です。
乾癬は慢性の病気で、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが多い疾患です。治療は、患者様の症状、置かれた状況などにより様々な治療法のなかから選択することになります。治療は、ステロイド、ビタミンD3製剤の外用、紫外線療法、内服療法、生物学的製剤の注射などがあります。

尋常性白斑

皮膚の一部が脱色されたように白くなってしまう病気です。毛のある部分に発症すると白毛になることもあります。原因は不明ですが、皮膚にある色素(メラニン)を作る細胞(メラノサイト)が破壊されるか、その機能が阻害されることにより、皮膚の色が白くなります。慢性の経過で徐々に拡がることがあります。
治療は、ステロイド、ビタミンD3製剤の外用、紫外線療法などがあります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う湿疹が繰り返し起こる疾患です。患者様の多くは、皮膚が敏感で乾燥しやすい素因と、アレルギーを起こしやすい体質の両方を有しています。小さなお子様の場合は食物アレルギーが原因となっているケースもあります。
治療にあたっては、まずは症状が悪化している因子を取り除くことが必要です。さらに、保湿剤などを用い、日常的にスキンケアを行っていきます。その上で、ステロイドや免疫抑制剤などの外用薬や、かゆみをコントロールする内服薬を用いる薬物療法を実施します。これらの治療でコントロールが難しい場合は、紫外線療法(ナローバンドUVB)を併用したりすることもできます。
近年アトピー性皮膚炎の治療は、様々な新薬が登場し、治療法に選択肢が増えています。治療に精通したアレルギー専門医のもとで治療を進めることにより、副作用を軽減し、十分な効果を得ることが期待できます。

円形脱毛症

境界のはっきりとした丸い脱毛斑が突然出現する疾患で、数ヶ月で自然治癒することが多いですが、数が増えたり頭髪以外にも脱毛が拡がることもあります。
毛包に対する自己免疫反応が起き脱毛するということはわかっていますが、その原因はまだ不明です。アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患など内科的疾患に伴って生じることもあるので、必要に応じて採血などの検査を行います。
治療は、外用薬、内服薬のほか、ステロイドの局所注射、紫外線療法などを行います。